2017/01/02
人はなぜ笑うのか―。「お笑いの本場」のイメージが強い関西で、文化や哲学の観点から「笑い」を捉え直す試みが広がっている、と時事通信(1/2)が報じた。それによれば、大阪の複数の大学では、笑いをテーマにしたユニークな講演や出前授業を行っている。「緊張したら無理やり笑うんです」。12月下旬、東大阪市の近畿大。学生約500人を前に落語家の月亭方正さん(48)が就職活動の心構えを説いた。近畿大と吉本興業が結んだ包括連携協定の一環で、方正さんは「口角を上げたら脳内が『陽』になる」と講演した。
一方、大阪市立大では、笑いをテーマに心理学や哲学の研究者が市民向けワークショップを開催。文学研究科の佐金武講師は、大阪市立大空小学校(住吉区)で5、6年生に授業をした。テーマは「人はなぜ笑うのか」。佐金さんの問い掛けに、児童らは不思議そうな表情を見せた。「人は笑うことで考えが柔軟になって変化でき、環境に適応できる」。佐金さんが哲学の視点から解説すると、児童からは「人は笑うことで進化していると知った」などの感想が寄せられた。