2016/11/06
京都市東山区の元貞教小跡地で2017年4月に開校する京都美術工芸大京都東山キャンパスについて、同大学が、新築する棟に一般開放するギャラリーを整備し、洛中洛外図屏風(びょうぶ)を高精細デジタル大画面で映し出す空間を設けると発表した。これを報じた京都新聞(11/6)によれば、学生がボランティアで観光客に文化財や伝統工芸について解説し、市民や観光客に京都の魅力を発信する役割も担う。京都東山キャンパスは既存の校舎と体育館を残し、3階建ての新館を川端通側に建てる。工芸学部の400人が学ぶ計画で、将来的には1000人程度に定員を増やす方針という。
新館1階にはギャラリーとカフェを設ける。江戸時代初期の京の街を描いた洛中洛外図(池田本、重要文化財)をデジタル技術で複製した屏風を置き、同じ図を映し出す高精細の大画面では、観光客らが京都の歴史や文化に関する情報を得られるような機能を加えていく。2、3階は演習室や図書室を設ける。既存の校舎は実習室などに使い、体育館は地域住民との共用となる。同大学を運営する学校法人二本松学院と京都市は、文化財を活用した観光振興やまちづくりへの協力などを盛り込んだ包括連携協定を4日に結んだ。